■2015年7月11日(土曜)

<朝>
◎NEWフェルガードLA(×2包)
◎フェルガード100M
◎リブラT(朝用)
◎アルファベスト(カプセル×4)
◎マナテック(パウダー)
◎DHA&EPA&PS&レシチン3錠
◎イチョウ葉 1錠
◎高齢人参 1錠
◎生ローヤルゼリー(山田養蜂堂)
◎エグノリジンS(カプセル×2)
◎果物ジュース

<昼>
◎フェルガード100M
◎アルファベスト(カプセル×4)

<夜>
◎NEWフェルガードLA(×2包)
◎フェルガード100M
◎リブラT(朝用)
◎アルファベスト(カプセル×4)
◎DHA&EPA&PS&レシチン3錠
◎イチョウ葉 1錠
◎高齢人参 1錠
◎生ローヤルゼリー(山田養蜂堂)
◎エグノリジンS(カプセル×2)

◆ケイ素(シリシア)

◆水素水

 

本日は、週に1度のピアノのレッスンの日である。

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元々、御袋が 「音楽を習いたい」 と言いだしたのがキッカケではあるが、以下のような理由から、認知症対策としても極めて有効だと感じている。

 

(1)レッスンに向けて、今の御袋なりに”練習しなければ!”という意識が芽生えるようで、家でピアノを弾く時間も自然と増え、結果、脳を活性化する時間が増える。

(2)レッスンの日は、今の御袋なりに”オシャレをしなければ!”という意識が芽生えるようで、着ていく服とズボンを選び、鏡を見ながら入念にカツラをセットしており、僅かな時間ではあるが、脳を刺激することになる。

(3)レッスン中は先生の前で弾くことで、適度な緊張感をもつ事ができ、脳を活性化することができる。

 

単にピアノを購入しただけなら、このような効果は生まれなかったわけで、家から歩いて2分の距離にピアノ教室があった事には感謝しなければならない。

 

だが、御袋はアルツハイマー型認知症(中等度:要介護2)であるため、たった2分で行けるピアノ教室までの道を覚える事ができない。

仕方ないので、私が毎回、付き添いでピアノ教室まで御袋を連れて行っているのだが、毎回、後ろからレッスンの様子を見ているうちに、私も本格的にやりたくなってきた為、認知症予防としての効果にも期待しつつ、月謝を払って習うことにした。

で、今日は私にとって、記念すべきレッスン初日である。

 

さて、本日の御袋はというと、今日がレッスンの日である事を伝えると、

:「えぇ! どーしよ! 何も練習できてへんがな!」

と、慌てている。

今週はそれなりに練習していたのだが、アルツハイマー型認知症の御袋は、”練習した”という事を覚えておく事ができない。

にもかかわらず、練習した曲は上手く弾けるようになっていたりするので、人の脳というのは本当に面白い。

 

:「あんた、練習できてんの?」

:「いや、全然できてへんねん」

:「そう・・・ (*´∀`*)」

安堵の表情を浮かべる御袋。

⇒ 宿題を忘れたヤツが自分以外にもいたら安堵した、子供の頃の、あの心理である。

:「でもなぁ・・・ あんたは仕事やから言い訳が通用するやろ? でも私は暇なハズやから、言い訳が・・・ 」

:「あのなぁ・・・ 」

 

その後、朝風呂に入った後、家を出る直前まで猛練習したのが裏目に出たようで、家を出た時には既に、脳内バッテリーの残量≒ゼロ の状態になっていた。

目は死んでおり、体もフラついており、認知機能が著しく低下しているのが分かる。

レッスン中も、同じところを何度も何度も間違っていた。

 

ところが、帰宅してから果物ジュースを飲むと、30分もしないうちに、顔つきが シャキン! とし、昼食を終えた頃には完全に元の元気な状態に戻っていた。

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今日はレッスン開始時間が早く、何も食べずに出掛けたのだが、脳に栄養が補給されない状態が長引いた事で、早々と脳内バッテリーの残量がゼロになってしまったようである。

若年者や健常者の場合は、2日連続で徹夜でもしない限り、脳内バッテリーの残量≒ゼロ(思考能力≒ゼロ)というような状態にはならないと思うが、アルツハイマー型認知症を発症している81歳の御袋の場合、いとも簡単にそうなってしまう。

認知症を発症している高齢者の場合、脳内バッテリーの容量(脳が連続して活動できる時間)が著しく小さくなっているのかもしれない。

残量がゼロの状態になると、思考が停止し、非活動的になり、脳を刺激する事などできなくなる。

脳に栄養が補給されない状態が長引くような事は、出来るだけ回避した方が良さそうである。

 

その後 ~

さらに元気になった御袋が、何と、一人で散歩に出掛けてしまった。

私の記憶が正しければ、御袋が認知症を発症した2014年の8月以降、一人で散歩に出掛けたのは今日で2回目であり、かなり調子が良い証拠と言える。

 

1時間後 ~

散歩から戻ってきた御袋と、布団で寝たきり状態の親父が話しているのが私の部屋まで聞こえてきた。

低血圧でしんどいと言う親父の為に、検索して分かった事を教えてやろうと、パソコンを持って親父の部屋へ。

 

:「低血圧で倦怠感があってしんどかっても、栄養バランスのとれた食事、睡眠、適度な運動が大事って書いてあるで」

:「そらそや! そんなん常識やがな!」

:「しんどいって言うて、寝てばっかりやと、症状が確実に悪化する事も書いてるわ」

:「ホンマに、1日中寝て天井見ててどうすんねんな!」

:「2時間とかの散歩はやりすぎやからアカンけどな、1日30分くらいの散歩を毎日やるんが一番ええんやて」

:「私が言うても聞く耳持たんからなぁ」

:「今みたいな生活続けてたら、体も頭も弱って、ホンマの寝たきり老人になるで」

:「ほんまや! 寝たきりになっても知らんで!」

:「おっかさん、スマンけど、ちょっと黙っといてくれるか」

:「おっかさん、今日はエライ馬力やなぁ(笑)」

:「親父が散歩行けへんて言うから、おっかさん一人で行って帰ってきたとこやで」

:「気持ちええ汗かいたわぁ。 お父さんも行ったらええのに」

1時間の散歩から帰ったとこなのに、まるで疲れていない。

 

:「おっかさん、スマンけど2Fの床掃除してくれるか?」

:「はいよ~ お安い御用や!」

モックと専用の紙を渡すと、迷う事なく自分で紙をセットして、モックで床を拭き始めた。

紙をセットする方法は忘れている事が多いのだが、今日は完璧である。

 

1時間後 ~

久しぶりに計算問題をさせてみることにした。

:「おっかさん、久しぶりに計算問題しよか。 おっかさんの実力を見たるわ」

:「えぇ!? 前にやってた”アレ”かいな!?」

やたら嬉しそうである。

 

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足し算 ⇒ 引き算 ⇒ 掛け算 ⇒ 割り算 と徐々に難易度が上がるように作ってあり、全部で16枚(約300問)ある。

問題の横に別の用紙を置いて答えを書いてもらうので、この問題用紙は何度でも使える。

 

11枚目あたりで、

:「あかん・・・ 目が閉じてきたぁ」

早くも、脳内バッテリーの残量≒ゼロ になりつつあるようなので、すかさず、「クエン酸と重曹のサイダー」 と 「饅頭」 を与えて続行。

結果は95点。久しぶりにやったが優秀である。

 

で、終わると肩が凝ったようで

:「ちょっと! 計算させられて肩凝ったから肩揉んで」

肩を揉み始めると、

:「はぁ~ ええ気持ちやぁ~ あ、ヨダレ出てきた」

:「コラコラ! 服にヨダレ垂れとるがな!」

 

夕食後 ~

入浴を勧めると、ハイテンションで入ってくれた。

朝も入っているのだが、そんな事は当然、覚えていない。

なんと、1日に2回の入浴である。

 

夜9時半 ~

未だ寝ない。楽しそうにテレビを観ている。

アルツハイマー型認知症は「元気ボケ」とも言われるが、それにしても元気すぎるのではないだろうか。

 

昼からの御袋は、もう完全に以前(認知症を発症する前)の御袋と変わらなかった。

誰が会っても、認知症とは気付かないだろう。

 

今日は、御袋にとっては充実した1日だった。

① 朝風呂

② ピアノの猛練習

③ ピアノ教室でのレッスン

④ 一人で1時間の散歩

⑤ 寝たきりの親父にツッコミ

⑥ 2Fの床掃除

⑦ 約300問の計算問題

⑧ 夜風呂

 

認知症を発症している81歳の高齢者がこなす1日のスケジュールとは、とても思えない(笑)